【海外でモデル活動】シンガポールでの二ヶ月間【思ふこと】
River ValleyからEast Coastに先月引越ししました、潮風を感じながら暮らしています、SHIZUKIです。
当日決定、当日決行だったので、River Valleyに別れを告げる間もなく、気が付けば東海岸の人間になっていました。モデルアパートでのたくさんの(苦い)思い出については今後書きたいと思います。本当に成長させていただきました。ありがとう、リバーバレー。
さて、今回はシンガポールにモデル修行として来てからの二ヶ月間を振り返って思ったこと、感じたことをまとめてみます。遅筆がすぎまして、もはや二ヶ月半が経とうとしていますが、それはそれで良しとましょう(?)
当初は一ヶ月で帰ってもおかしくはない心持であったのにも関わらず、気が付けばVISAを延長し、三ヶ月目に突入している今現在。
延長した理由はたくさんあるのですが、この二ヶ月間で学び、成長する機会が非常に多かったこと、そしてその機会が同じ形で巡ってくることはおそらくないであろうことが決定打になりました。
それくらいこの二ヶ月はとんでもなく濃かった。
そう、濃度550%くらい。(盛った)
そこで今回、この二ヶ月間に思ったことをつらつら、まとまりなく書いていくだけの記事を書こうではないかと思ったしだいです。
いつか振り返ったときのために、今自分が思うことを素直に書いてみます。個人的な感想なので、そんな感じだったのね、くらいの感覚で読んでください。
※思った以上に長くなったので、二部に分けます。
シンガポール滞在二ヶ月目で思ったこと
Courage to change things I can;
And wisdom to know the difference.
Serenity Prayer / Reinhold Niebuhr (1892-1971)
上記は「ニーバーの祈り」という、アメリカの神学者ラインホルンド・ニーバーが書いた言葉の一節です。
大学の卒業式の日に学部長が卒業生である私たちに贈ってくれたこの言葉。そしてこの言葉が幾度となく思い出された二ヶ月間でした。
変えられないもの(例:自分の人種や過去)を受け入れる心の静寂、変えられるもの(例:自分の置かれている環境や未来)を変える勇気、そしてその両者を見極める英知。
困難に出くわす度に、その全てが自分には足りないと何度思ったことか。
それくらいこの二ヶ月間は様々な出来事があり、体感的には半年くらいの長さに感じられました。それは自分自身や自分を取り囲む環境(場所や人間関係など)が大きく変化したからだと思います。そしてそれに伴い、成長スピードが加速しているのを実感。
成長速度、早送りしてるんちゃうの?
と思ったくらいに。(真剣)
そこで自分がどういった部分で成長したのかを振り返ってまとめてみました。
1. 行動力: MAKE ACTIONの重要性
シンガポールに来て思ったこと。それは、シンガポール人(特に私のマネージャーたち)はたとえ仕事であっても基本的に適当であるということ。やるやる詐欺を頻繁にはたらき、「Arranging~(調整中だよ~)」の言葉を信じて任せると、その案件は一生調整中となり、実現することはないということ。
日本の事務所のような手厚いサポート体制を期待していた当初の私は、彼らに一任して大人しく指示に従っていました。しかし、そのせいで痛い目に何度か会い、今では自分のことは自分でやるようにしています。自分でできないことに関しては、確実な証拠を得て、幾度となくマネージャーを「はよ!はよ!」とプッシュして実現させます。証拠がないと「聞いてないよ~言ってないよ~」と言われてしまうので。
今では資料撮りの手配から、VISAの延長の手続き、仕事のスケジュール確認なども全て自分でこなしています。
シンガポールで初めて撮った資料 Photo by IAN CHANG
予想してなかった事態は仕事だけではなく、日常生活(例:モデルアパートメントの環境が滅茶苦茶だった)でも多発し、そのなかで学んだことは”人に期待してはいけない”ということです。
これは誰かが自分のために何かをしてくれるだろうと期待するのではなく、自分が起こす行動こそが全てで、そこをコントロールすることだけに集中するということです。そして今の現状は今まで自分が起こしてきた行動の結果でしかないということも身を持って学びました。
他力本願ではなく、自力本願。チャンスなんて何もせず指をくわえて待っていてもやってきません。
それを痛感してからというもの、仕事でも日常生活でも思い立ったら即行動を心がけ、他の人が薦めてくれた物や場所はすぐに試し、フィードバックを返すようにしています。ブログもそうですし、今まで読んでなかったジャンルの本、行かなかった場所、食べる気がしなかったものも考える前に試す。色々な人に会って話してみる。無理だと思う前に何でも行動に移してみる。
すると今まで感じたことのない感情を知ったり、異業種の人たちから新たなことを学んだり、叶わないと思っていたことが実現したりと、本当にたくさんのことが起こりました。
仕事でも思いがけないチャンスが巡ってくるようになりました。そしてまだ詳しくは書けませんが、人生の大きな転機を迎えることにもなりました。
行動することの重要性は以前から認識していたつもりですが、難癖をつけて行動を制限していましたし、行動に移すまでに時間がかかりすぎていたと思います。
今後はその反省を生かし、どんどん迅速に行動していこうと思います。
2. 許容力: CAPACITYを広げる
上記のように、海外では予想もしないことが多発します。それらに対していちいち目くじらを立てていては精神衛生上良くありません。
シンガポールは様々な文化や人種が交じり合った国です。モデルの世界だって世界各国から様々な人種のモデルが集まっています。
私が当初に住んでいたモデルアパートはその縮図のような環境で、ロシアやウクライナ、ヨーロッパの国々から来たモデルたちが1つ屋根の下で暮らしていました。始めは何故そんなこともできないのか、何故そんなことをするのかということの連続で、頻繁に苛立っていました。そして事務所には当初の話とは異なった対応をされ、契約書を片手に定期的に話し合う羽目に。
そんな状況のなかでも、ボディメイキングに励み、キャスティングを駆けずり回り、疲れて帰っては、他のモデルたちに荒らされたアパートを掃除をする日々を送りました。けれども仕事は上手くいかない。
世界のレベルを目の前に、モデルとしても人としても自分の無力さを感じる毎日を過ごしていました。
そうして一ヶ月を目前にしたある朝、体を起こそうとしても起こせない事態が発生しました。体は寒いのに、手足の汗が止まらない。興奮状態になったと思ったら、急に体がだるくなるなどの症状が続き、自分の自律神経が大きく乱れていることに気が付きました。おそらく知らぬ間にストレスをためていたことと、大幅な体重の減量と環境の変化が原因だったと思います。
けれどもキャスティングには行かなければいけないし、海外で後ろ盾がない私を誰も助けてはくれません。
そしてある夜、誰もいない公園でウォーキングをしていると涙が溢れてきて、大声を上げてワンワンと子供のように泣いてしまいました。この歳にもなってそんなことをするのかと自分でもびっくりしましたが、色々と溜まっていたものが爆発したのでしょう。
今考えるとその時の私は1つ1つのことに対して過剰反応をし、感情で物事を捉えすぎていたのだと思います。そして何事にも期待値を高く設定しすぎていました。何事も思い通りにいかなくて当たり前くらいに捉えておくべきだったんですね。真っ向勝負をしすぎていました。
その後は自分の悪しき思考を改め、起こったことに感情で反応するのではなく、冷静に事実を洗い出し、どう対策を練るかという姿勢でみるようにしました。そしてどうにもならないことに関しては、「まっ、そんなもんでしょ」と流しまくる。
その訓練を繰り返したおかげで、その後は他の人やモデルのことも気にならなくなり、何かあっても「はーい、そうきたのね、オケラ~☆」くらいに大概のことは受け止められるように成長。自律神経も自然と整いました。
最悪のケースを想定し、不安になるのではなく、きちんと対策を事前に練っておくことも徐々にできるようになりました。そして予想外のアクシデントが起こったときは、「人生のネタを増やしてくれてありがと〜」くらいの緩さを発揮。
そうです、ハクナマタタです。
変えられるものは行動して変えていくこと、変えられないものはハクナマタタ精神で受け入れること、そして両者をしっかりと見極めること。これが随分とできるようになりました。
今ではほとんどのことでは感情が動かされないので、自分はロボット人間になったのかと最近ふと思いましたが、先日カップルだらけの映画館で"Star is born"を一人で見て号泣。
ちゃんと必要な感情は残ってるやーん、とホッとしましたとさ。
というか、ブラッドリー・クーパー様、かっこよすぎやしませんか?
ということで、今回は2つの成長点について書きました。
少し暗い話が多かったですが、同じくらい、いや、むしろそれ以上に幸せだと感じることが多いのでご心配なさらずに。今となってはどれも笑える思い出です。
さて、長くなりましたので、続きは次回、
【海外でモデル活動】シンガポールでの二ヶ月間【思ふこと】-2- にて、書かせていただきます。
アタシ更新ガンバル!
では、次回!
Sarabada!